介護の現場は体力勝負?
私は介護の現場で働いている介護職員です。
介護の現場といえば、「ゆったりとした時間の流れるボランティア精神を持つ人々が働く場所」とイメージしているかもしれません。
しかし、その実態はもっと過酷なものです。
私たち介護職員は、日々数々の困難と直面し、その中で人々の命を支えていると言っても過言ではないと思います。
入浴介助、食事介助、排泄介助の三大介助と言われるものと、体操やレクリエーション、それらは介護の一部にすぎません。
それは、高齢者や障害を持つ人々が生活を送る上で必要不可欠なケアであり、介護現場の(誰もがイメージする)表面となる部分です。
その背後には数々の困難が隠れています。
例えば入浴介助。
施設の大きさにもよりますが、午前中の2~3時間で何十人もの入浴と着替えを行います。
車椅子の移動移乗が必要な方、入浴中、着替え中の尿便失禁、入浴拒否でや暴れる高齢者と向き合ったりします。
自立されている方でも、お構いなしに時間をかけて入浴されるということもあります。
食事介助では、限られた時間で終わるように進めなくてはならなりません。
そんな中、頑なに摂食拒否したり、目の前のごはんで遊び始めてしまう方など、複数の介助が必要な方の対応で追われます。
自立されている方でも、万が一でも喉を詰まらせたりしないように見守りが必要でその場を離れることが出来ません。
食事の前後にある服薬の介助は、生命に重大な危機を及ぼす可能性が潜む介助の一つですので、慎重かつ迅速に行わないといけません。
これらが日々経験する現実です。
介護の仕事はつらい現実だけではない
この仕事は、前述の身体的な負担だけでなく精神的なストレスがつきものです。
日々の忙しさや予期せぬトラブルに直面することも珍しくありません。
そして、しばしば感情的な負担を抱えます。
毎日お世話をさせていただくご利用者様の苦痛や衰弱を見ることは決して楽なものではありません。
時には限界を超えるような心の痛みを感じることもあります。
これがHSPの私にとって最もつらいと感じる部分です。
しかし、介護の仕事には素晴らしい面が沢山あります。
この仕事は、直接的にご利用者様の生活を支えることができる仕事です。
日々の生活の中で、ご利用者様の笑顔や喜びを見ることができると、自分の存在意味を感じることができます。
また、ご利用者様やそのご家族から、「ありがとう」の言葉を受けることがあります。
一番嬉しい瞬間ではないでしょうか。
この為に介護の仕事をしていると言っても過言ではないかもしれません。
これまでの自分の努力や尽力が認められたと、自身の成長を感じる瞬間です。
そして、社会貢献度が高い仕事の一つです。
高齢化社会や障がい者支援など、社会的な課題に向き合い、その解決に貢献することができることは、やりがいを感じる要因の一つです。
介護の仕事は確かにつらい現実を伴いますが、その中にはやりがいと成長の機会が沢山詰まっています。
自分の仕事が他人の生活に意味を与えることを知り、その使命感に生きることができます。
そして、その姿勢こそが、多くの人々から共感と尊敬を集める理由なのかもしれません。
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